マインドフル・イーティングとは?

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美容業界に20年以上携わる。自身のアトピーをきっかけに、体に良いものしか食べない、肌に良いものしか使わないというこだわりを持つ。究極のナチュラリスト。

マインドフル・イーティングという単語を聞いたことがありますか?
巷でひそかな人気があり、なんと健康だけでなく精神状態にも良い影響を与えてくれるんだとか。

今回はそんなマインドフル・イーティングについてご説明いたします!

 

マインドフル・イーティングとは?


マインドフル・イーティング(Mindful Eating)とは、「食べる」という行動に心を置き、満腹・空腹の状態や今食べているものの味に敏感に気づくことで、身体と心の関係をよりよくしていこうというものです。
簡単に言うと、五感である味覚、視覚、聴覚、嗅覚、触覚を使って、食事だけに集中しましょうという考え方です。

忙しい現代人の食事は、テレビを見ながら、片手にスマホを持ちながら、音楽を聴きながら、仕事をしながらなど、何かをし「ながら」の食事が増えてきています。
そのため目の前の食事に意識が向かず、食事に対しての幸福感や満腹感が得られず、ストレスに繋がったり、食べ過ぎて太るなどといったことが増えてきてしまっています。

本来、食事は健康な身体を作るために必要なことです。
新陳代謝、活力、抵抗力、自然治癒力を高め、身体に必要のないものは排泄などで体の外に出されるのが食事。
共食とは?のところで説明しましたが、マインドフル・イーティングは、共食にも少し似ていますね。

 

方法は?


先ほど、五感である味覚、視覚、聴覚、嗅覚、触覚を使って、食事に集中すると言いましたが、もう少し詳しく説明しましょう。

まず大事なのが、五感だけでなく産地や成分など食材選びからこだわること
コンビニのお弁当などでは産地や成分まではっきりとは分かりません。
食事に集中するためにも、どこでできたものなのか、どんなものが使われているのかシンプルに分かりやすい食事にしましょう。
産地のはっきりしたもの、シンプルに味付けされているものは、その食材そのものの美味しさが分かりますよ。

 

では、五感について説明します。

 

味覚
食べ物を口に入れる時、味に集中しましょう。

想像していた通りの味だったでしょうか?それとも違ったでしょうか?
どんな食材を使っているのか、このソースの味はなんなのか、どんな調味料を使っているのかなど想像しながら、そして味わいながら食べることで、早食いが無くなり、よく噛むことで消化もよくなります
よく噛んで食べる意味とは?

 

視覚
食べ物を口に入れる時、色や形に集中しましょう。

私たちの味覚は目で見たものにも影響を受けます
例えば、目の前に緑色のマカロンがあるとします。
私たちはその色から、抹茶味?ピスタチオ味?メロン味?などと想像を膨らませ、どんな味なのか想像しながら口に運びます。
目の前に赤いスープがあったら、「なんだか辛そう・・・」と思いますが、いざ口に運んでみたら実は全く辛くなかったなんて、驚くこともあるかと思います。
しかし、何かをし「ながら」の食事だと、食事に注意を向けることが出来ません。

また、盛り付けられているお皿にも注意を向けましょう。
以前、福家堂本舗という京都の和菓子屋さんを題材にしたテレビドラマを見た時に、女将が和菓子に合ったお皿を選び、盛りつけるシーンがありました。
料理にも合うお皿があるということ、そのお皿から季節感を感じられたり、食べたい!と思わせるような効果があるということですね。

 

聴覚
食べ物を口に入れる時、音に集中しましょう。

例えば、揚げ物を食べた時に、カリッ、サクサクという音を聞くと、美味しいものが更に美味しく感じることがあるかと思います。

また、外の風の音や、人の声などの音にも注意をしながら食事を楽しむと、よりリラックスしながら食べることができます。

 

嗅覚
食べ物を口に入れる時、香りに集中しましょう。

嗅覚は味覚よりも敏感に味を分析する力があります
甘い香り、香ばしい香りなどを嗅ぐと、これはどんな味がするのかな?と想像し、想像することで、食欲増進にも繋がります。
風邪をひいて、鼻が詰まると味が分からなくなるのは、香りが分からなくなるから。
香りは味覚ととても密接に関係しているんです。

 

触覚
食べ物を口に入れる時、食感に集中しましょう。

お箸やフォークを使って、料理を取った時、切り分けた時、すくった時、刺した時に感じる感触で、どんな食感かを想像します。
食べる前に食感を想像して楽しみましょう。

 

どんな効果が?


では、マインドフル・イーティングでどのような効果が得られるのか気になるかと思います。
身体だけでなく心にも良い影響をもたらすことが分かっています。

食事制限なしのダイエット効果
早食い、よく噛むことで、食べ過ぎを防止します。
また、一日三食の食事に集中することで、自然と空腹を感じたら食べるというサイクルができるので、無駄な間食を防ぐことができます。

ストレス緩和
幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが増えることで、リラックス効果を得られます。
セロトニンは脳内で作られますが、その材料となるトリプトファンは食事から摂取しなくてはならないこと、よく噛むことで増やすことができます。

うつ病の抑制
オランダのアムステルダム高齢者縦断研究に酸化した946人のデータをもとに、アムステルダム大学などの研究者たちによって、マインドフル・イーティングをするとどうなるのか3年間実験をした結果、マインドフル・イーティングをすることで、うつ症状が抑えられることが証明されています。
うつ病は交感神経が優位になり精神が落ち着かなくなります。
自律神経のバランスが整い、リラックスすることができ、副交感神経が優位になることで、抑うつ効果や、うつ病の予防になります。

 

まとめ
●食事の際は、食事だけに集中することで、ダイエット、ストレス緩和、うつ病予防になる。

 

お金もかからず(むしろ無駄遣いが無くなり節約に!?)、自分の意識だけで変えることができます。
サラリーマンやOLのランチは中々携帯を手放せないなどあると思いますので、まずは朝食だけ、もしくは夕食の時だけでも始めてみませんか。