動物実験が海外で続々と禁止に?動物実験を行っている化粧品を買うことは賛成していることと同じ

The following two tabs change content below.
美容業界に20年以上携わる。自身のアトピーをきっかけに、体に良いものしか食べない、肌に良いものしか使わないというこだわりを持つ。究極のナチュラリスト。

動物実験をした化粧品の販売を禁じる法案に、カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事が9月28日に著名したというニュース。
2020年1月から施行される新しい法律は、製造の過程で動物実験をした化粧品の「輸入、販売、販売申出」を禁止するそうです。
(引用 動物実験した化粧品の販売禁止。カリフォルニア州が法案に署名。
日本では規制がなく、今もなお、私たちの使用する化粧品のために毎日多くの動物が殺されています。
あなたが使用している化粧品には、何匹もの動物が犠牲になりできたものなのでしょうか…。

最近では、動物実験反対のマークのついた化粧品も見られるようになりました。
一人でも動物実験を行った化粧品の使用をやめてもらえるよう、今回は化粧品と動物実験の関係をご説明いたします!

 

動物実験の現状とは?


私たちが毎日当たり前に使用している、シャンプーなどのヘアケア用品、メイクアップに使用するファンデーションやアイシャドウなどの化粧品、顔に塗る化粧水や乳液などのスキンケア用品。薬はもちろん、ドッグフードなどのペット用のものまで。

これらが、人間の身体(動物)に悪影響を及ぼさないかを、ウサギ、モルモット、マウス、ラットなどの動物を実験台として、毒性試験を行うことを動物実験と言います
人間のように言葉を話せないので、痛くても苦しくても訴えることができません。
実験が終わっても、治療をしてあげることもなく、全て殺されて処分されているのが現実です。

動物実験が明るみになったのは1980年。
ニューヨークタイムズ紙に掲載された、動物福祉運動の活動家だったアメリカのヘンリー・スピラさんが、当時動物実験を行っていた化粧品会社を名指しし、実験の廃止を求めた意見広告を出しました。
多くの人の目につき、1993年にはEU加盟国28ヵ国での化粧品の動物実験を全廃することが決まり、EU域内だけでなくインド、クロアチア、イスラエル、ノルウェー、ブラジルサンパウロ州でも2013年に完全禁止されています。

では、日本はどうでしょう。
2001年の旧薬事法改正までは、日本で使用されたこのない成分を使う場合は動物実験が義務付けられていましたが、改正後は、各メーカーに委ねられることになりました。

2013年での海外での動物実験全廃以降、日本でも動物実験をしないメーカーも増えてきましたが、安全性を確保するために、より良い製品を提供するためと言って、まだ動物実験を続けているメーカーもあります。

実際に、1,000万匹以上もの動物が日本では実験のために飼育されています。
私たちが安心して使えるように、たくさんの動物が犠牲になっているということを考えたことがあるでしょうか。

 

日本での動物実験の現状は?


化粧品を買った際に、裏面を見ると化粧品ではなく、医薬部外品と書かれているものがあります。
その違いはご存知でしょうか。

一般的なスキンケア用品は薬事法により、
・化粧品
・医薬部外品
に、分けられています。

化粧品
目的:肌を清潔にする、美化する、魅力を増す、健やかに保つなど
※動物実験を行う義務はない

医薬部外品(薬用化粧品)
目的:康生郎総省が許可した効果、効能のある成分を一定濃度配合しているので、その効果が期待できる
「肌荒れ」「にきびを防ぐ」「シミやそばかすを防ぐ」などをうたうことができます

日本ではこのように分けられますが、EUでは化粧品と言えば、化粧品と医薬部外品の両方を指します
この時点で、日本は海外と違いがあります。

日本の厚生労働省は、化粧品に使用する成分に関する規則として化粧品基準を設けていますが、新たな原料を加えたい場合には、毒性実験や動物実験が必要となっています。
新しい成分を開発し、その成分の効果が絶大であれば、売れないはずがありません。

動物実験は、

私たちは効果が目に見えて分かるものが欲しい

その効果のある新しい成分を次々と開発したり、配合量が規制されている成分の配合量を増やす。そのために動物実験が繰り返される。

効果があるので多くの人が購入する=メーカーには莫大な利益を生む

そのために行われていると言っても過言ではありません。

また、日本の化粧品が多く輸出されている中国。
その中国では、国内で製造される化粧品に対して動物実験の義務付けは解除していますが、輸入化粧品全てに動物実験を義務付けています
例え、製造時に動物実験を行っていないブランドでも、中国に入る際に動物実験を行っているので、なんだか矛盾しているような気もしますよね…。

 

どんな動物実験が行われているのか?


どんな試験が行われているか調べてみたところ、あまりにも酷い写真をいくつも目にしました。
ショッキングな画像もあるので、こちらには載せません。
気になる方は、
化粧品のための動物実験 日本は禁止規制なし
動物実験の現状
を見てみて下さい。

眼刺激性試験
ウサギの片方の眼に、試験物質を点眼し、どのような刺激があるかを観察する実験。
眼を手足でこすらないように頭だけが出る拘束器に入れられ、まぶたをクリップなどで固定され96時間経過を見ます。
ウサギが激痛を感じている様子が見られれば、直ちに殺処分されます。
ウサギは、涙腺の発達が悪いため試験物質が流されにくい、声をあげて鳴かない、大きさが手ごろである、といった理由からこの実験に用いられていますが、人間の瞼や角膜や涙の量が異なるので、信頼性に欠けると言われています。

皮膚刺激性試験
皮膚に対して化学物質がアレルギーを引き起こすかどうかをはかる試験。
ウサギやモルモットは毛を剃られ、試験物質を背中の皮膚に塗布し、3日間、2週間と引き起こされる炎症を観察します。
わざと皮膚に傷をつけて塗布されることもあり、骨が見えるほどただれてしまうこともあります。
実験後は全ての動物が殺処分されます。

光毒性試験
モルモットやウサギの皮膚に試験物質注射や塗布をし、その箇所に紫外線照射を数日間繰り返し、生じる刺激性を測る試験。
化粧品の動物実験のなかでは現在最も代替法の開発が進んでいる分野で、すでに国際的なガイドラインにとり入れられていますが、未だに動物を用いた試験が行われています。

 

動物実験をなくすには?


動物実験していないメーカーの化粧品を選ぶことが一番です。
見てすぐに分かるのは、leaping Bunny(リーピングバニー)というマークがついているもの。

開発、製造時に動物実験を行っていない製造業者を証明するマークです。
他にも、IHTKというマークもあります。

開発、製造時に動物実験を行っていない製造業者を証明し、全ての原料とその出どころが明確にされていることの分かるマークなどもあります。

化粧品を買う際は、一度、その会社のHPを見てみるのも良いと思います。
動物実験を行っているメーカーの商品を買うということは、動物実験をサポートしているということになります。
買わないことで、反対しているということを示してください。
私たち消費者が離れていけば、利益にならない動物実験をメーカーはやめざるを得なくなるはずです。
オーガニックコスメやワイルドクラフトコスメは地球環境に配慮しているだけでなく、もちろん動物実験にも反対しています。
そもそも動物実験をしないといけないような成分が入っていませんので、これらのコスメを選ぶことは動物実験に反対しているということにも繋がります。
(気になる方は、問い合わせてみてくださいね。)

 

まとめ
●動物実験を行っているか記載のない化粧品は避ける。
●動物実験を行う化粧品を使うことは、賛成していることと同じであること。

動物実験をしていないメーカーはたくさんありますし、素敵な商品がたくさんあります。
「これ良さそう!」「CMで見たから大丈夫」と思わず、化粧品一つ買うにしてもしっかり調べることが大事です。