日本のオーガニック市場とは?遺伝子組み換え食品とは?フードマイレージとは?

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美容業界に20年以上携わる。自身のアトピーをきっかけに、体に良いものしか食べない、肌に良いものしか使わないというこだわりを持つ。究極のナチュラリスト。

最近ではよく見かけるようになったオーガニックの野菜、まだまだ見かけることは少ないワイルドクラフトの野菜。

またどこでも買えるものではありません。
でも、どうして選ぶ人が増えてきているのでしょうか。
今回は、食に関して是非頭に入れておいていただきたい問題をご紹介いたします!

 

オーガニック基準の始まりとは?


1974年から複合汚染という新聞連載のおかげで、有機農業が広く紹介され、有機農業を始める生産者や有機農産物や自然食へのニーズが増え、それにより、消費者が加わった有機農業運動や提携運動が展開され始めました。
有機農家との提携は、商品の産地直送やものの売買だけでなく、人と人とのつながりを築くことが目的となり、作る人と食べる人が、お互いに立場を理解し、助け合う関係を目指しています

そして、1980年頃から、環境問題や食の安全性に関する問題意識を持つ人が増え始め、オーガニックや自然食品を扱う宅配業者や自然食品店が増え、スーパーやデパートでも普通に購入することができるようになりました。
1990年頃には大手量販店でもオーガニックのコーナーが常設されるようになり、一気にオーガニック市場が広がりました。
しかし、この時はまだ栽培方法や基準が明らかになっておらず、国際基準に合ったオーガニック基準を持つ必要があると考え、2001年より有機JAS認証制度をスタートさせ、第三者機関による検査認証が行われることにより、客観性がもたれるようになりました。
コンビニもオーガニックに関心のある人や健康志向の人をターゲットにした店舗ができました。それがナチュラル・ローソンです。
2017年7月末時点では144店舗あります。
このようにオーガニックがどんどん身近になってきているんです。

 

フードマイレージとは?


フードマイレージとは、食料の重量×輸送距離で計算される、どの程度、環境に負担をかけているかを示すものです。
まだまだ純国産のオーガニックのものは多くはありません。
海外で生産されたオーガニック野菜も、正真正銘のオーガニックですが、輸送される際に、CO²が排出されます。
それが本当に環境のこともきちんと考えたオーガニックと言えるでしょうか。

前回の記事でもご紹介しましたが、旬のものをその旬に食べることはもちろん、産地をよく見て近い所のものを買うことはとても大事です。
その土地の、旬のものではないものは、ビニールハウスなどで栽培する時、輸送する際にもCO²が排出され、環境に影響を及ぼしています
自分が良ければいいと思わず、買う前には環境のことももう一度よく考えて買いましょう。
また、コストや手間がネックとなり、認証を取れないところもあるのが実情なので、認証マークがついているから安心と言わずに、本当の価値に基づく判断をすべきです。

 

特別栽培農産物とは?


特別栽培と書かれていると、いいイメージを持たれると思いますが、特別栽培農産物とは、各地域における化学合成農薬や化学肥料が50%以下で栽培された農産物のことを言います。
その地域によって使用する化学合成農薬や化学肥料の量は異なるため、50%以下と言っても少し曖昧なような気がします。
化粧品でいう、自然派化粧品、無添加化粧品とオーガニックコスメの違いのようなイメージですね。

 

遺伝子組み換え食品とは?


スーパーで食品を買う際によく見かける「遺伝子組み換えでない」という表示。
生物の細胞から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、植物などの細胞の遺伝子に組み込み、新しい性質をもたせることを遺伝子組み換えと言います。
なぜ問題になったのかと言うと、遺伝子組み換えのホルモンを打たれた乳牛のミルクは人間の大腸、前立腺、乳がんのリスクを高めたり、遺伝子組み換えの豆は、深刻なアレルギー反応を引き起こしているという結果が出たからです。

現在、日本国内では遺伝子組み換えの作物は商業用には栽培されていませんが、アメリカ、ブラジル、アルゼンチン、インド、カナダでは、主に大豆、とうもろこし、わた、なたねが栽培されています。
日本では栽培されていませんが、油や醤油などは、遺伝子組み換えの原料が入っていても、表示する義務がないので、混入している可能性があります。(キャリーオーバーと言います。)
知らず知らずのうちに、食べているかもしれないと思うと怖いですね。

確実に遺伝子組み換え食品を避けたい場合は、オーガニックやワイルドクラフトのものを選ばねばなりません。

 

グリーン・コンシューマー習慣とは?


この言葉を聞いたとこのある方は少ないように思えます。
例えば、エコバックを持ち歩くこと。
スーパーで買い物をした際に、エコバックを持っていけば袋代をキャッシュバックしてくれたり、ポイントとして還元してくれるお店が多いですよね。
ゴミを減らすことは、環境保全に繋がるので、買い物に行く時には鞄に一つエコバックを入れておく習慣をつけましょう。

また、賞味期限の近いものを買うこともそうです。
まだ食べられるものが廃棄されると思うと、とても勿体ないことです。
時間が経っているので、風味や鮮度は落ちていますが、まだ食べられるものをお安く買えるなんて逆にお得だと考えられませんか?
何日か前に買っておいて、冷蔵庫に保存していたら同じことです。
どちらも節約にも繋がるので、私たちにとっても環境にとっても素晴らしいことですね。

 

まとめ
●CO2排出を防ぐためにも、住んでいる土地のもの、その旬のものを買うように意識する。
●発がん性やアレルギーの危険性のある遺伝子組み換え食品は控える。
●ゴミ削減のためにエコバックを使い、賞味期限の近いものを買うように心がける。

 

ワイルドクラフトは認証もなく、きつく言えば自己責任で選ばなくてはなりません。
しかし、地球にやさしい栽培法であり、昔ながらの伝統栽培法。
土壌の微生物の活発な働きによって生命力が溢れ、栄養価が高いと言われ、野菜本来の美味しさを味わえます。
人と環境に本当に優しいものはワイルドクラフトなのではないのでしょうか。

どこで買えるのか分からないという方は、こちらに載せているので参考になさってくださいね。