水を一日二リットル飲む健康法は間違い?

芸能人やモデルの美の秘訣は、水を一日2リットル飲んでいることだと言っているのを、テレビや雑誌で見かけますが、本当にそうなんでしょうか?
実は水を飲んで汗をかいても、デトックスにもダイエットにもなりません。
代謝を上げないと意味がないんです!
一日2リットルの水は飲み過ぎなので、今やっている方は今日からやめて下さい。

今回は大量の水を飲まなくても健康になれる方法などをご説明いたします!

 

代謝とは?


一言に代謝と言っても、色々な代謝があります。
代謝は全部一緒ではありません。

 

基礎代謝とは?


何もせずにじっとしていても、生命活動を維持するために生体で自動的に(生理的に)行われている活動で必要なエネルギーのこと。
安静にした状態で消費するエネルギーのこと。

性別や年齢、その人の体型で、基礎代謝は変わります。

 

新陳代謝とは?


古いものが新しいものと入れ替わること。
人間の身体で言えば、古くなって死んでしまった細胞が、新しい細胞と入れ替わる現象のこと

分かりやすい例を挙げると、私たちの髪の毛や爪の生え変わりもそうです。
新陳代謝は体温の影響を受けるので、冬場より汗をよくかく夏場の方がより活発になります。
そのため、夏の方が髪の毛も爪も伸びるのが早いんです。
また、大人と比べると子どもの方が新陳代謝は活発。
小学生の頃から20代前半までが一番活発だと言われています。
新陳代謝は、ホルモンバランスや、加齢により徐々に低下していきます。

 

水分代謝とは?


飲んだ水を吸収したり、排泄したりする力のこと。

飲んだ水の処理能力は、人によって決まっているので、水をたくさん飲んだからと言って、排泄力が高まるということはありません。
水太りという言葉がありますが、水でも太ることはあります。
水分代謝が下がっていれば、必要以上に水を飲んでいれば、排泄されずに体内に溜まります。
2~3日で体重が増えた場合は、水分の摂り過ぎが原因かもしれません。

また、運動不足や加齢で筋肉が衰えると、内臓の血流も悪くなります。
排泄を促す腎臓や膀胱の代謝も下がるので、水分を体外へ排出できなくなってしまい、冷えやむくみの原因にもなります。
水を飲んで代謝が良くなれば、冷え性が治るなんでことは絶対になく、むしろその逆です。

飲んだ水は、体の必要な場所で使われ、残りは汗や尿として排出されます。
汗は体温調節のために出ていくので、水を多く飲んだからと言って、増えることはありません。

 

肌の新陳代謝とは?


肌の生まれ変わりや、ターンオーバーと呼ばれ、古い肌細胞が新しいものへと生まれ変わること

皮膚は表皮、真皮、皮下組織からできていますが、生まれ変わるのは表皮で、そのサイクルは約28日間が理想的と言われています。
部位や年齢、紫外線や肌荒れを起こしていると、肌の生まれ変わりのサイクルは遅くなったり早くなったりします。
寝ている間に肌の深いところで細胞分裂が起こって肌細胞は生まれ変わります。

 

デトックスとは?


よく耳にするデトックスとは、体内に蓄積される有害な物質(重金属などの化学物質や毒素など)を、体外に排出することで、健康になろうという考え方のことです。
そんなデトックスを勘違いしている人が多くいます。

 

「水をたくさん飲むのが健康」は間違い


デトックス効果を狙って、水を多く飲む人がいますがそれは間違いです。

しかし、実際には、毒素の多くは肝臓で分解されているので、なんでも尿から排出されるわけではありません。
水を2倍飲んだからと言って、老廃物も2倍にはなりません。
水分を多く摂った日は、色の薄い尿が出ます。
また、水分が少なかった日は、色の濃い尿が出ます。
水を多く飲んでも、水で尿を薄めているだけなんです。

排尿の回数は1日平均5~6回。
尿の色を見て、水分の量を調節するようにしてください。

 

正しい水分の摂り方とは?

喉が渇いたと感じた時に、温かいもの、もしくは常温のものをゆっくり飲むのがベストです。
この時に、神経興奮物質が入っているカフェインは飲み過ぎないことに注意して下さい。
カフェインを含まないハーブティーがオススメです。

 

「半身浴で肌が綺麗になる」は間違い


先ほども述べたように、肌の新陳代謝であるターンオーバーは、寝ている間に肌の深いところで細胞分かれが起こって生まれ変わります。
そのため、半身浴で汗をかいても肌の新陳代謝は上がりません

また、汗は尿の薄いものと言われているように、アンモニアや塩分などの排泄物を含んでいます。
その汗が肌に触れることが決して良いこととは言えません。
汗を出さなくても、排泄物が体内に溜まることはなく、きちんと尿として排出されるので、心配はいりませんし、尿としてトイレに排泄する方が衛生的ですね。

 

代謝を上げるには?

食べたものをエネルギーとして消費する代謝を上げるためには、やはり運動が必要です。
特に効果的なのが、ウォーキング
短時間で筋肉がつき、基礎代謝が上がり、痩せやすい体になります。
運動すると、血行が良くなり、お肌も綺麗になるので一石二鳥です。

 

「辛いものを食べてデトックス」は間違い


激辛料理はアルコールと似ていて、末梢血管を一瞬開くので、皮膚が赤くなります。
体が温まるような気がしますが、開いた血管から体温が逃げていき、徐々に体を冷やしてしまいます
そもそも、辛い物は、南国の食べ物に多いですよね。
適度に体の熱を逃すことは体に良いことですが、日本人はそもそも激辛料理を食べる民族ではありません。
辛い物を食べると下痢をする人が多いのはそのせいなんです。

 

代謝を上げるには?

唐辛子で代謝が良くなると思われがちですが、激辛系のものは全般的に肌に良くないもの。
毛穴を開かせたり、赤ら顔の原因にもなります。
皮膚の温度が一時的に上がるので、かゆくなることもあります。

体を、芯から温める食材を積極的に食べるようにしましょう。
体を温める=免疫力を高める 体を温めるオススメ食材でご紹介した食材をふんだんに使うことで、代謝をアップするだけでなく嬉しい効果もありますよ。

 

まとめ
●水を一日2リットルも飲む必要はなし。喉が渇いたと感じた時に、温かいものをゆっくり飲むのがベスト。
●半身浴するよりウォーキング。
●辛い物よりショウガやネギ類を食べて、体の芯から温める。

 

色々な美容法、健康法が言われていますが、意外に間違っている…、むしろ逆効果だったなんてことがあります。
テレビなどに流されないで、しっかりと調べて、無理のない程度に行ってみてくださいね。