食べ合わせとは?炭水化物と果物を一緒に食べるのはNG?甘い果物と酸っぱい果物を一緒に食べるのもNG?

ホテルの朝食などビュッフェでは、フルーツがたくさん盛られていて、何を食べようか悩んでしまいますよね。
どれも食べたくなってしまい、全種類を少しずつ食べている方も多いのでは?

よく「ウナギと梅干し」「天ぷらとスイカ」の食べ合わせは身体によくないからやめた方がいいなんてことも言われています。
このように、果物同士でも、一緒に食べるのを控えた方がいいものがあるのを知っていますか?
〇〇は体にいい!と言われて食べていても、食べ合わせによって効果を得られていないかもしれません。

果物の食べ合わせについてはあまり考えたことがないかもしれませんが、今回は果物の効果的な食べ合わせについてご紹介いたします!

食べ合わせとは?


食べ合わせとは、合食禁や食合禁と言われる、食に関する伝承の一つです。
一緒に食べると消化活動に影響を与え、脱水症状や腹痛、下痢などの症状が起こすことがあります。

以前、酵素とは?最初に野菜を食べる意味とは?でも説明しましたが、体を維持するためには酵素はなくてはならないもの。
しかし、食べ合わせによって、酵素の働きを阻害してしまうことがあります。

熱に弱い酵素ですが、果物なら生で食べられるので、簡単に酵素を補給することができます。
炭水化物は、食べると消化酵素の働きで糖に分解されてエネルギーになりますが、果物は熟す過程で自らの酵素で消化が進み、糖の形で体内に入っていきます
そのため、消化もスムーズで、消化器に負担をかけずに代謝をアップさせることができます

食べ物はそれぞれ消化にかかる時間が異なります。
生の果物は15~20分で胃から出ていくのに対し、炭水化物や肉は数時間以上かかってしまいます。
そのため、これらを果物と一緒にとると消化に時間がかかり、果物の糖が発酵してしまいます。
そして、この時に、消化の邪魔をしてしまいます。
これが、胃のムカムカや胃が重いなどといった症状の原因です。

もし果物と何かを一緒に食べるなら、消化の早い生野菜がオススメです。

 

果物の種類とは?


果物にも、特徴や産地によってグループ分けされています。

仁果(じんか)

花托という花の付け根が発達したところを食べるもの。
中心部あたりに芯があり、そこに種ができる。
例:りんご、梨、洋ナシ

 

核果(かくか)

硬い核の中に種があり、その周りを食べるもの。
表面を覆う皮は薄くて柔らかく、水分が多くジューシーなものが多い。
例:桃、さくらんぼ、梅

 

柑橘

さわやかな香りと甘酸っぱい味が特徴。
酸味が強く料理の風味付けなどに使うものを、香酸柑橘と分類される。
例:オレンジ、グレープフルーツ

 

果菜

野菜の仲間として分類されるが、果物として食べられるもの。
トマトやピーマン、キュウリなども含まれる。
例:スイカ、メロン、いちご

 

熱帯果物

熱帯から亜熱帯で作られるもの。
例:パイナップル、バナナ、ドラゴンフルーツ

 

堅果(けんか)

硬い殻で覆われている種を食べるもの。
ナッツ類などは果物でも、良質な油やたんぱく質を多く含み、ビタミンEも豊富。
例:木の実、ナッツ類、栗

 

果物の食べ合わせで理想的なものは?


果物には、甘いものと酸っぱいものがあります。
比較的よく食べられている果物を表にしました。

酸っぱいものと甘いものには、それぞれ消化にかかる時間が違います。
そのため、酸っぱいものと甘いものを同時に食べてしまうと、消化器官に負担をかけてしまいます
(特に消化器官が弱っている時は注意が必要です!)

消化に時間のかかるものを食べ過ぎると、次の食事の時間になってもまだ胃腸は働いている状態で、そこに更に新しいものが入ると消化器官は休むことができません。
その結果、うまく消化吸収できず、太る原因にもなってしまいます。

上の表の隣同士になっているものは、比較的酸味が近いものなので、一緒に食べても問題はありません。
参考にしてみて下さい。

果物でデトックスと言いますが、あまりに違いすぎる種類を摂ると、デトックスどころか、逆に内臓を疲れさせてしまうので、果物を食べる際にも気を付ける必要があります。

 

ビュッフェにある果物の安全性は?


ビュッフェや、自ら取りに行く食べ放題メニューのあるお店などで、果物が置いてあるのをよく見かけますが、その安全性について考えたことはありますか?
残留農薬のことを気にしていたり、オーガニック、ワイルドクラフトにこだわっている方なら、農薬については考えるかもしれませんが、その果物がどのくらいの時間その場所に置かれているかをいちいち考えて食べる人は少ないと思います。
(見て、明らかに乾燥してしまっているものは別として。)

農薬だけでなく、食中毒の原因となる菌にも注意が必要です。
加熱された料理は、熱で菌が死んでいる可能性が高いですが(菌は60℃以上で死ぬと言われています。)、生のまま食べる果物の場合は、そうはいきません。
菌はもちろん果物にも付着することがあります。

以前、世界仰天ニュースで、菌のついたメロンを食べた33人が食中毒で亡くなったというニュースがありましたが、最悪の場合、食中毒で死に至ることもあります。
33人の命を奪った殺人メロン

果物は熱を加えていない分、そのリスクは高まります。
ビュッフェの果物が置かれているところで注意してもらいたいのは、

①トングなどの道具がなく、手掴みで取っていないか
人の手から菌が移る可能性があります。

②同じお皿に新しいものをつぎたす形式ではないか
もし、そのお皿に菌がいたら、菌のついていない果物にも菌がついてしまいます

大抵の場合、果物は皮を剥いて食べるので、そこまで心配になることではないかもしれませんが、皮が剥かれているもの、皮ごと食べるものには特に気を付けて下さいね。

 

まとめ
●果物を食べる時は、生野菜と一緒に食べる。
●色々な種類の果物を食べたい時は、酸味が近いものを選ぶ。
●ビュッフェで果物を食べる時は衛生面をしっかりチェックする。

 

果物を美味しく、もっと効果的に取り入れていきたいですね。

いい土とは?よく噛んで食べる意味とは?

ワイルドクラフトとは無農薬、無肥料で農作業を生産することですが(詳しくはこちら)、そのためには作物が育つ土が大事です。

いい土とはどんな土なのか、土壌に住む微生物、私たちの体を作る酵素を交えてご説明いたします!

 

いい土とは?


いい土とは、手で触ると温かく、約1gの土壌の中に数億もの土壌微生物が生息し、昆虫などの小動物、放線菌、細菌を合わせると数億~数十億の微生物が生息している土のことを言います。
一反(約1,000㎡)の畑の中には、約700kg存在していることになります。
土の中での微生物の役割は大きく、微生物なしではいい土は成り立ちません。

 

微生物の役割とは?


微生物は土の中の養分や生物の死骸を酵素で分解したり、植物が呼吸するために通気孔の役目を持つ土の団粒構造(水持ちと水はけのいい土)を作ったり、酸素を含んだ水を貯えたり、有機物や無機物の消化、吸収を高めて循環を促進しています。
更に、生理活性物質を生み出し、根圏微生物が根圏環境を保護し、植物の根を病気から守り適正な環境に保つ役割を果たしています。

しかし現在の土壌は、化学肥料や農薬などにより、微生物や小動物が生息することが難しくなり、生態系が壊されてしまいます。
作物に関しては、寒暖差や天候異変に弱くなり、病原菌に対する抵抗力も下がり、ひ弱で病気になりやすくなります。
作物の栄養の低下もそうです。

作物が丈夫に育つためには、根が丈夫で、養分を吸う細根がたくさんあることが重要です。
そのためには団粒構造の土づくりをしてくれる微生物がなくてはなりません。

 

人間と微生物、細菌の関係とは?


私たち人間も微生物から進化を遂げてきたものです。
細胞の中に、酸素からエネルギーを作り出す微生物であるミトコンドリアを体内に寄生させたり、酸素を好むミトコンドリア系と酸素を嫌う解糖系(1つのグルコースから2つのピルビン酸を生成する代謝過程のこと)のエネルギー生成の仕組みを取り込んだのが人間を含む動物です。
人間が作物から栄養を摂取できるのは微生物のおかげなんですね。

微生物には、細菌やウイルス、中には寄生虫なども含まれていますが、互いに助け合って共存しています。
特に密に接しているのが細菌です。
人間には、約100兆個、重さにして1~2kgの細菌が常在し、皮膚、消化管、呼吸器系、口腔などのあらゆる場所に存在し、バランスを保って定着してくれています。

健康な体を維持するためには、腸内のバランス(腸内フローラのバランスとも言われています)を整えることが大切だと言われているのはご存知かと思います。
人間に定着している細菌の90%は消化管に生息していると言われ、これがよく耳にする腸内細菌のことです。
腸内細菌は3,000種類以上の酵素の産生に関わっていたり、私たちが取り入れた食べ物を分解してくれることで、消化吸収ができ、私たちは生命維持することができています。

私たちが健康でいられるのには、酵素と腸内細菌の活動あってです。

 

酵素とは?最初に野菜を食べる意味とは?


先ほどご説明したように、人間の体を維持するためには酵素もなくてはならないものです。

酵素とは、細胞間の情報を伝達し腸内環境を適正に維持したり、代謝にも働いたりして、体内のバランスを整える役割をしています。
酵素には、体内で生成する内部酵素と、外部から取り入れる外部酵素とに分けられ、内部酵素は更に、代謝酵素、消化酵素と分けられます

代謝酵素:生命活動に重要な役割を果たす酵素のこと。
代謝に関わる酵素で、栄養を腸から吸収し、毛細血管を通り内臓や筋肉などあらゆる組織へ届けます。
また、たまった毒素や老廃物を汗や尿の中に排出し、リンパ液や白血球の働きを促進し免疫力を高めてくれます。

消化酵素:食物の消化、吸収活動に不可欠な酵素のこと。
消化器官内で分泌され食べ物を分解する酵素のことです。
唾液中のアミラーゼや胃液中のペプシン、膵液中のリパーゼ、腸液中のスクラーゼなどがあります。

しかし、一生の間に体内で作られる量に限りがあり、また体内で合成できないものもあるため、外部から酵素を取り入れる必要があります
それを、食物酵素といいます。

食物酵素を多く含む食品として、新鮮な生肉や魚、生野菜、果物、発酵食品(味噌、納豆など)があります。
食事をすることも活動であるために、酵素を必要とします。
食事をする時にサラダなどの野菜を最初に食べる意味はきちんと理解していますか?
血糖値を急に上げないということはもちろんありますが、食物酵素を多く含んだ野菜を最初に野菜を食べれば、体内の酵素を無駄に使わなくてすむからという意味もあったんです。
一般的に酵素の耐えられる温度は70度以下と言われているので、調理方法には注意してください。

 

よく噛んで食べる意味とは?


小さい頃、ごはんを食べる時に「よく噛んで食べなさい」と言われてきたと思いますが、その意味はきちんと理解できているでしょうか。
食事をすることは、活動の一つで酵素を必要とします。

よく噛んでいると、唾液がどんどん出てきます。
唾液に含まれる、でんぷん質を分解するアミラーゼも酵素の一つです。
よく噛むと、アミラーゼが食べ物を分解しやすくなるので、体内の酵素を無駄遣いしなくてすみます
そして、この節約した分は、体を維持するために使用されるため、免疫力が高くなります。

よく噛んで食べない、体に悪いものや夜更かしなどの不規則な生活を送っていると、どんどん酵素が消費されてしまい、病気になりやすくなったりするので、「よく噛んで食べる」、規則正しい生活を送ることが健康な体を維持するためには必要です。

 

ワイルドクラフトの土は、栄養豊かな微生物がたくさん住む自然の土です。
微生物がたくさん住む土のおかげで、いい土になり、美味しい野菜や果物ができあがります。

昔と比べて肥料や農薬を使用したことが原因で、野菜の栄養価はどんどん下がっていっています。
この表を見れば分かりますが、昔は肥料や農薬は使用されていなかったので、栄養価が高かったことが分かります。

まとめ
●いい土づくりをしてくれる微生物のおかげで、作物は丈夫に育つ。しかし、化学肥料や農薬のせいで生態系が崩されている。
●よく噛むことで、免疫力が高くなる。

 

肥料や農薬などで見た目を良くし、大量生産された栄養価の低いものを食べるのではなく、自然の土でできたワイルドクラフトの野菜から食物酵素をたくさんとり、いつもの食事を体のことを考えた意味のあるものにしていきたいですね。